※Androidの各データバックアップ方法図解まとめ!も合わせて参考にしてみてください!
iOSと違って、Androidで不便なのがインストールしたアプリの設定やデータをバックアップ/リストアすることだと思います。
今回は、非Rooted,Rooted,Bootloader Unlock済それぞれの環境でのバックアップ/リストア方法を紹介したいと思います。
※以下の全ての方法は自己責任でご利用ください。
0.OS標準のバックアップ/リストア機能
AndroidにもOS標準のアプリデータバックアップ機能があります。
- 初期化時:Playストアから自動ダウンロード&アプリ内データ復元,設定復元
- 再インストール時:アプリ内データ復元
また、対応していてもうまく復元してくれない場合もあり、この機能に頼るのはあまり得策とはいえないのが現状です。
1.非Rooted
Android 2.3以前では非Rooted端末におけるバックアップ/リストア機能はありませんでしたが、4.0以降では以下の2つの方法でバックアップを保存することが可能です。
1-1.adb backup/restore
Android 4.0以降では、adb backupというコマンドを利用してアプリデータやsdcard領域のデータをバックアップすることが出来ます。
この方法のための準備は以下の通りです。
- adbコマンド利用のため、Android SDKを導入する
→Android SDK 導入手順 for Windows - ちむどろいど参照 - PCと端末をデバッグ接続できるよう、ドライバをインストールする
※ドライバは各メーカーのHPから入手出来るほか、汎用ドライバもあります。
→Universal ADB Driver for Windowsレビュー! - ちむどろいど参照
この方法はOS標準の機能を利用するので、公式ツールのみ導入するだけでバックアップをとることが出来ますが、以下の欠点もあります。
- Android SDKの導入が手間でPC初心者にはハードルが高い
- コマンド操作しなければいけないため、やはりPC初心者にはハードルが高い
- adb backupコマンドは、バックアップがきちんと取れていないことが何度かあり、信頼性という点では少し不安が残る(個人の感想です)
- 全アプリデータが一括してバックアップされる
→アプリ毎にバックアップをとることが可能だけれど、パッケージ名を入力する必要があり、非常に手間がかかることになる - システムデータをバックアップ・リストアすると、一部正常に動作しない場合がある
1-2.Helium - App Sync and Backup
Heliumは、Androidの世界的に有名なディベロッパーであるKoush氏がリリースしているバックアップ/リストアアプリです。
この方法を利用するには以下の準備が必要です。
- HeliumをPCにインストールする
→ClockworkMod CarbonからOSを選んでダウンロードしてインストールします。 - Android端末にHeliumをインストールする
→Helium - App Sync and Backup - Google Playより - PCと端末をデバッグ接続できるよう、ドライバをインストールする
→PC用Heliumには汎用ドライバが同梱されていますので、とりあえずPCと端末をつないで見て、ダメならCarbon Drivers for Windowsや各メーカーHPからダウンロードしましょう - AndroidとPCでHeliumを起動し、USBケーブルで接続する
Helium(旧Carbon)は、1-1.のadb backupよりもおススメです。その理由は以下の通りです。
- 導入手順がadb backupより簡単
→adb backupと同じ仕組みを利用しているけれど、1.でPCで導入するインストーラに必要なものが全て含まれているため、pathを通したりとか余計な手間がかかりません - Android端末上で操作出来るため、コマンド操作に比べて簡単
- バックアップはアプリ毎に作成される
- バックアップしたデータは、端末内の他、有料オプションでクラウドストレージに保存・同期することが可能
- 非Rooted⇔Rooted両環境で利用可能で、クラウドストレージを利用して異なる端末間でバックアップデータを利用可能
2.Rooted
Rooted環境であれば、バックアップ取得のハードルはかなり下がります。
1-2.で紹介したHeliumを利用すれば、PCとの接続不要でAndroidアプリのみでバックアップをとることが可能です。
ですが、Rootedであれば、やはりTitanium Backupがおススメです。
Titanium Backup ★ root - Google Play
Titanium Backupを利用すれば、アプリデータのみならず、端末の設定・各種システムデータを全てバックアップすることが可能です。
全てバックアップされるので、初期化したり端末が故障して交換になっても、iOSのように全てのデータを復元することが出来ます。
また、定期自動バックアップやバックアップデータをクラウドストレージ保存もする事ができます。
3.Bootloader Unlocked
※Bootloader?何それおいしいの?って方はこの章はスルーしてもらって構いません。
これまでは、”個別のアプリやデータをバックアップ・リストアする”という目的で紹介してきましたが、以下の方法は、全てのデータを丸ごとバックアップ・リストアする方法です。
Galaxy NexusやNexus 7,Nexus10等を利用している方は、コマンド1つで簡単に端末のBootloaderをアンロックすることができます。
Bootloaderをアンロックすることで、好きなようにイメージファイルを起動・導入することができるようになりますので、これを利用してカスタムリカバリと呼ばれるツール(ClockworkModやTWRP)を起動します。
カスタムリカバリには、ユーザーデータ領域・システム領域などのフルバックアップ/リストア機能のほか、カスタムリカバリ用インストールzipの導入,各領域やデータの初期化などの機能があります。
カスタムリカバリはCyanogenMod等のカスタムROMを導入する時に便利なツールですが、そういったものを使うつもりがなくても、1.2.で紹介したツールとは違い、データ領域ごと簡単にバックアップ・リストアする事ができますので、”Rootとかあまり良くわからないし怖いけど、簡単にバックアップ・リストアできたらいいなぁ”と考えるNexusユーザーにはありかなと思います。
※Bootloaderアンロックやカスタムリカバリの導入については、以下のまとめページを参考にして自己責任の上ご利用ください。
→Nexus ROM焼き - ちむどろいど