Suica - JR東日本
JR東日本がSuicaの利用データを所謂ビッグデータとして日立製作所経由で社外販売することで話題となりましたが、JR東日本からようやく説明がありましたので、提供するデータの内容とオプトアウトの方法までをまとめてみました。
- Suica に関するデータの社外への提供について(PDF) - JR東日本プレスリリース
- Suica に関するデータの社外への提供についてよくいただくお問い合わせ - JR東日本お知らせ
データ活用目的
まず、JR東日本が社外へ提供するSuicaのデータの流れついては以下の通りです。
JR東日本→日立製作所(販売用レポート作成会社)に提供される情報
- SuicaID 番号を他の形式に変換した識別番号
→識別番号からSuicaIDを特定不可。また変換方法は定期的に変更するため1つの識別番号を長期間追跡不可 - Suicaでの乗降駅
- 利用日時
- 鉄道利用額
- 生年月
- 性別
日立製作所→外部に提供される情報
- データを統計的に処理した結果をまとめたマーケティング資料
→設定した基準以下の集計結果は表示しないことで、少数派の特定不可(=利用客が極端に少ない駅の利用情報などは数値化されないものと考えられる)
→マーケティング目的以外(他のデータと紐づけたり、個人を特定する行為)での利用を厳格は契約で禁止
→データの取扱についてはJR東日本が監査を実施可能とする
JR東日本グループから外部に提供されない情報
- SuicaID番号
- 氏名
- 電話番号
- 生年月日
- 物販情報
→物販情報はJR東日本内の情報ビジネスセンターでは利用しているが、社外には提供されない
ということで、JR東日本グループから日立製作所を含めた外部へ提供する情報には、個人を特定する情報は含まれず、他のデータと紐づけて個人を特定できないことから、個人情報の提供には当たらず、約款への記載や承諾を求めることは無いということです。
※ちなみに、物販情報については、JR東日本グループ内でもマーケティングには一切利用していないようです。
電子マネーのひとつとして、Suicaについて、昨年8月、JR東日本の個人情報保護担当窓口に電話して尋ねた。
Suicaでは、駅の券売機で履歴を印刷できるのだが、自販機や売店の利用は「物販」と印字される。この「物販」について、印刷されない何らかの情報(商品名など)を保有しているのではないかと尋ねたところ、商品名はなく、店舗の端末IDのようなものがあるだけとのことだった。それは決済の利用目的でしか使っていないとのことであった。
Tポイントは何を改善しなかったか, Tポイント以外は何をやっていないか - 高木浩光@自宅の日記
対象となるSuica
- JR東日本が発行するモバイルSuicaを含むSuicaが対象
→東京モノレール・東京臨海高速鉄道が発行するSuicaは対象外
オプトアウト(社外提供されるデータから自分のSuicaデータを除外する)方法
- 受付開始日:2013年7月26日
- 方法:以下の手段でSuicaID(JEからなる番号)を通知する
メール:jogaiyobo@jreast.co.jp(自動受付)→本文に番号を付加する
電話:03-5334-1655(平日10:00~17:00) - 除外開始月:原則連絡した日の翌月
※2013年9月25日までに連絡すれば、過去に遡ってデータを削除したものに差し替えられる
自動受付完了の通知メール
<2013.9.25追記>
以下の通り対応の変更がありました。
- 有識者会議にて結論が出るまで、社外へのデータ提供はしない
→日立製作所に既に提供したデータは削除済み - 過去に遡ってデータを除外する期日を9/25までとしていたところ、今後の対応を決定するまでの間延長する
- 除外手続きの方法に、Web専用フォームを追加する。
→Suicaに関するデータの社外への提供にて2013.10.1正午より受付開始