これまでは当然だった、携帯大手3キャリアによる”SIMロック””2年縛り””自動更新”が来年以降大きく変わってきそうです。
1.2年契約後の無料解約期間延長
携帯契約をクーリングオフ適用対象外となるべく、色々な見直しが行われました。IT Proによると、
- 2年契約終了後の無料解約期間(現在1ヶ月間)の延長
- 更新月を全ユーザーにSMSなどで通知
- 契約前の”お試しサービス”の拡充
→SoftBank,Y!mobileは8日以内であれば解約を受け付けるプログラムを提供済み
2年契約×自動更新の仕組みがようやく見直されつつあって、よかったと思います。
本当は更新するかどうかを毎回ユーザー側に確認を取るべきですよね。初回契約時に「2年毎の自動更新です、サインしてください」なんて、どーかと思います。「更新するか、解除して高い料金になるか、2年後に意向を確認する」って選択肢があってもいいですよね。
SMSなどによる通知が必須化されるのもうれしいところ。
2年縛りの解約金条項は「適法」、最高裁で確定 キャリア3社が勝訴(Appllio)なんてニュースもありましたが、違約金の金額はさておき、ルール自体が見直されたことを評価したいです。
2.SIMロック解除に関するガイドラインの改正
2015年5月以降に新たに販売される端末に適用される新ガイドラインが策定されました。内容は、ケータイWatchによると、
- 原則として全ての端末についてSIMロック解除に無料で応じる
→特殊な端末・キャリア優の仕様になっている端末は除外
→必要最低限の期間は解除に応じないこともできる - キャリアは、SIMロック解除対象端末をあらかじめ公表する
- キャリアは、SIMロック解除の条件,他社SIMでの利用サービスの制限,対応周波数と通信方式をユーザーが理解できるよう努める
- SIMロック解除時、故障・修理の問い合わせ窓口を案内
- SIMロック以外の制限もSIMロック解除とあわせて解除できるよう努める
例えばdocomoだと、一部機種におけるテザリング時のAPN強制固定もSIMロック解除後には解除される可能性がありますね。
少し気になるのが、一定期間解除しないことが出来るという点。
SIMロック解除って別に他キャリアで使いたいということよりも、海外に頻繁に行く人が渡航先で現地のSIMを挿したいって所だと思うんですが、そういう人向けの施策にはならなさそうです。現在docomoがほぼ全機種でSIMロック解除を常時受け付けていますが、このガイドライン改正を受けて、最低利用期間を設けないことを期待したいです。
乱暴な言い方をすると、個人的にこのSIMロック解除はどーでもいいと思っています。というのも、docomoのSIMロック解除サービスを利用した数は、契約者数6,000万超の内3年間でたった20万件で、今後もほとんどの人はこのサービスを利用することは無いでしょう。
SIMロックを解除してMVNOを含む色んなSIMを使いたいと思っている人も一定数いますが、日本国内では現状ほとんどがdocomo系MVNOであり、わざわざSoftBank,auのスマートフォンのロックを解除してまで使いたいと思っている層はほとんどないはずです(注:その層のうちのほとんどがごにょごにょして満足しているはずですw)
技適を通過したSIMロックフリーの機種が少しずつ日本で発売されるようになってきたので、キャリアがSIMロックを解除するという仕組みより、SIMロックフリー機種がもっと増えて気軽に買えるようになる環境が整うほうが、個人的に嬉しい流れです。
そういう観点で言うと、SIMロックフリーのiPhone 6/6 Plusの突然の販売停止は残念なニュースでした。